こんにちは、まえだ治療院です。
今回は
「犯罪類型学で見るシュナイダーの人格分類」
についてです。
犯罪類型学は犯罪学と犯罪心理学をクロスオーバーさせたものになります。
シュナイダーの人格分類はドイツの精神科医シュナイダー氏によって大きく10タイプに人格(性格)を分けたものです。
もともとは犯罪者の性格を分けたものではないのですが、犯罪との関連性に注目されていくようになりました。
それでは見ていきます。
1 「意志欠如者(意志薄弱者)」
素直で従順そうだが、環境に左右されやすく、
持続性がなく飽きっぽい
自分の意志が他人、環境によって左右され、
保護された環境であれば優等生であるが
「風にそよぐ葦」のように邪道に陥ってしまう
2 「発揚者(軽躁者)」
気分が高揚して活動的だが、
興奮してトラブルを起こしやすい
発揚者にはさらに
好争者、軽佻者、虚言者の3亜型 があり、
虚言者は自分の自慢などから虚言に及ぶもので、
虚言の中の空想と現実とが混同されると
空想虚言になる。虚言者は詐欺など行うことがある
3 「爆発者」
怒りが爆発して暴力を振るう傾向がある
衝動的でしばしば激情犯罪(傷害、殺人、放火など)に及ぶことがある
4 「自己顕示者(ヒステリー性格者)」
虚栄心を満たすために嘘をつく。詐欺師に多い
自己中心的、わがままで未熟な人格である
5 「情緒欠如者(情性欠如者)」
同情や後悔、良心、羞恥心などの感情に欠ける。
凶悪犯に多い
道徳感情が欠如し、冷酷で、往々にして
残酷な反社会的行動を行う
6 「狂信者(熱狂者)」
何かの観念を激しく信じ込み、そのために
一生をかけて戦う
狂信者のうち、
闘争的狂信者は法廷で訴訟を繰り返す好訴者で
活気のない狂信者は迷信的な宗教の教祖のような
奇矯な態度で自己主張したりする。
7 「気分易変者(気分変動者)」
不機嫌になりやすく、その解消のために万引きや
放火、暴力に至る
突然抑うつ性色調を伴う不機嫌を
一過性に示すものである
8 「自信欠如者」
気が小さく自意識過剰、まわりの評価を気に病み、
傷つきやすい
自信欠乏者は敏感者、強迫者という2亜型に分かれる
9 「抑うつ者」
いつも気持ちが沈んで、悲観的になりやすい
10 「無力者」
何事もやる気がなく、神経質で、頭が痛いといった
症状をすぐに訴える
無力者は神経質者と呼ばれているものに近く、
疲れるとすぐに肉体的に不調になる身体無力型と
容易に精神的愁訴を訴える精神無力型がある。
8~10の性格タイプは「自分自身が悩んでいるもの」
になりますが、
他の1~7の性格タイプは「社会が悩まされるもの」
になります。
この中でも 1の「意志欠如者」が自分というものがなさすぎることから、周りの環境次第で犯罪者もしくは犯罪の共犯などに最もなりやすいと言われています。
この人格分類は典型的なタイプ分けであり、犯罪の手がかりになりますが、当てはまるからといって必ずしも犯罪者になると言うものではありません。
実際の犯罪は素質や環境などが絡み合って起こるからです。
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まえだ治療院 院長 前田諭志