こんにちは、まえだ治療院です。
まえだ治療院では心理カウンセリングも行っております。
今回は
「アダルトチルドレン」
についてです。
アダルトチルドレンは字面から、よく勘違いして認識されており「大人になれない大人」や「子供みたいな大人」と間違った解釈で広まっていたりしますが、
実際の定義は「アルコール依存症の親に育てられた子供が成人して大人になった」が正しい定義になります。
他にも子供の頃にトラウマを抱えて成人したなどの解釈も存在していますが、もともとはアルコール依存症の親の子供がはじまりです。
はじめにお伝えした「大人になれない大人」や「子供みたいな大人」はアダルトチルドレンと呼ばず、正しくはアイデンティティ(自己同一性)の確立を先延ばしにしたモラトリアム(猶予期間)の状態のモラトリアム人間と呼びます。
現代日本ではかなり増えていると言われています。
昔なら中卒で働きにいくのも珍しくなかったですが、今は大学進学率が80%以上の時代です。
昔だと高校進学、大学進学は限られたエリートのみが行えたことでしたが、今は高校進学は当たり前、大学進学も珍しいことではありません。
この当たり前が大人になるまでのモラトリアム(猶予期間)として使われています。
モラトリアムがあることは決して悪いことではないのですが、大学を出たあとでも自分を見つける事ができないでいる人結構多くいるんじゃないでしょうか?
自分自身が何がしたいかわからない。
面白いことを見つけられないとお悩みでしたら、一度お気軽にまえだ治療院にお問い合わせください。
ここで本題の「アダルトチルドレン」ですが、アルコール依存症の親は感情の起伏が激しいため、その子供は嫌われないようにいつも親の顔色をうかがい他人の評価に過敏になっています。
自分が愛されている実感が乏しく、自分を卑下したり感情表現が少ない人がなりやすいです。
安定した親からの愛情表現を得られない環境のため、思春期以降の人格形成に影響があった子供が成人していくと言うものですが、どのような成長をたどるのか?
「おとなしくて良い子」に見えるけど、自分の考えの中では色んなことを思っていたりなども言われますが、大きく5つのパターンがアダルトチルドレンにはあります。
①家族英雄
意外に思うかもしれませんが、親との反面教師で成績優秀で責任感が強く周囲から信頼される存在になる。一人っ子や長男・長女で多いそうです。クリントン元大統領も自身でアダルトチルドレンであったと公言しているので、アダルトチルドレンとか関係なく大統領まで上り詰めることも可能なんですね。
②問題児
字の通り問題児です。非行などさまざまな問題行動を起こす子になる。しかしここで悲しいのが、非行に走る理由が親のだらしなさを少しでも周囲から紛らわすためにあえて自分が悪者になり周囲の目を自分に向けさすためだけに問題児を演じていると言うことです。
③ひょうきん者
家庭内の不和を少しでも解消しないといけないと、あえてひょうきんに振る舞うことです。学校などでは落ち着きなく集中力がないと言われてしまいます。
④世話焼き
酔った父親の介抱や母親の愚痴聞き役など、学校や友達間でも良き相談相手として振る舞う
⑤いないふり
おとなしくいないかのように振る舞い、家族の不和の中でも何事もなかったように振る舞う。周囲からは「放っておいても大丈夫」と判断されやすい
ここまでがアダルトチルドレンですが、親の立ち振る舞いというのは子供にものすごく影響を与えます。
親が子供に一番してはいけないのが、「一貫性のない言動」です。
親がアルコールを飲んでいる(アルコールに関係なく)とその時の気分で行動や言動が変わってしまうため、
子供は「前言われたのと違う」「前に言われたからしたのに怒られた」などと戸惑い、それが繰り返されていく中で子どもの人格が形成されていくと言うことです。
以上が「アダルトチルドレンの概要」でした。
まえだ治療院 院長 前田諭志