こんにちは、まえだ治療院です。
今回は
授乳が不快に感じてしまう「D-MER」についてです。
みなさんはD-MER(ディーマー・不快性射乳反射)
という言葉を知っていますか?
赤ちゃんが母乳を飲み始めると、突然、不快でネガティブな感情に襲われるものです。
母乳育児の幸福なイメージからは、ちょっと想像しにくいこの症状ですが、そう感じてしまうことは決して珍しいことではなく、約9%、おおよそ一割の人がD-MERを経験しているといわれています。
なぜそうなってしまうのかの原因はよくわかっていませんが、D-MERは生理現象で、重大な病気の前兆や産後うつなどでもありません。
「授乳に幸せを感じられない私は異常なのではないだろうか?」
「母親失格ではないだろうか?」
などお一人で悩んでしまうことも多くみられますが、
決してそんなことはありません。
そうなってしまうことは多分にございますので、まずは安心してください
今現在で考えられるD-MERの原因は赤ちゃんが乳首を吸うことによって、ママの脳が刺激され、オキシトシンが分泌されます。
これを射乳反射と呼ばれます。
オキシトシンは愛情ホルモンとして一般的に知られていますが、二面性があり、憎しみなどの相反する感情も誘発しやすくなることも報告されています。
この負の感情の方が誘発された時に、D-MERの症状がおこると言われています。
D-MERは自身の気持ちの問題ではなく、ホルモンがそうさせています。
授乳を続けていると、数分で症状がおさまるようになる人もいますし、長期に授乳していると症状は続くも、程度がだんだん軽くなると言う人もいます。
多くは長期間症状が継続することはないともいわれていますが、どうしても辛い場合には、母乳育児の支援者なども検索すれば出てきますので、一人で悩まず相談してみてください。
D-MERが初めて報告されたのは2007年になりますが、
きっと昔からそのような症状で悩んでいた人はいた、
しかし誰にも言えなかったのではないかと予測されます。
繰り返しになりますが、D-MERは異常ではありません。そして決してあなたのせいでもありません。
ですので、一人で悩まないでください。
今後D-MERの周知、症状の理解が進むことを私は切に願うばかりです。
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まえだ治療院 院長 前田諭志