こんにちは、まえだ治療院です。
今回は「妄想は確かめないといけない」です。
妄想とは
自分の考えが「絶対にそうだ!間違いない」と
強く思いこんでいる状態です。
主に精神疾患である
統合失調症などで見られる症状であり、
他者が「そんなことないんじゃないの?」と言っても
本人が訂正できないものになります。
妄想は多種多様で
「宇宙人に狙われている!」
といったSFのようなものから
現実には即しているが、事実ではないことなど
その内容は人の数だけあるかもしれません。
ここで医療従事者に大切になるのが、
話されている内容が本当に妄想であるのか?
妄想だと思ったら事実であったり、
事実だと思ったら妄想だったりと、
必ず裏付けをとらないと本当のことかどうか、
不確かなものになるのが、妄想です。
私の実体験ですが、
「月は毎年3㎝ずつ地球から離れていっている」
と話される患者さまがいました。
この話、
妄想か?事実か?どちらだと思いますか?
答えは「事実」です。
私はそのことを雑学的に知っていましたので、
事実として話を聞いていましたが、
もうひとりの私についていたスタッフは
この話を聞いたあと詰所でカルテを書いている時に
「あの人とんでもないこと言ってましたね。」
「精神症状が悪化しているかもしれないので、
Drに報告しておいた方がいいですよね?」
と私にいいました。
ここが一番
医療従事者が心得ておかないといけないことです。
患者さまは事実を話しているだけなのに、
自分(スタッフ)の無知さで、
患者さまが突拍子もない話をしたと感じたならば、
それを全て妄想でかたづけてしまう
これは医療従事者として最悪です。
医療従事者が病気をつくっていることになります。
知識を何でも知っているわけにはいきませんが、
病気に仕立てあげてしまう前に
必ず事実かどうか調べましょう。
まえだ治療院 院長 前田諭志