こんにちは、まえだ治療院です。
今回は
心理的攻撃と洗脳「ガスライティング」についてです。
ガスライティングは心理的攻撃の一種です。
些細な嫌がらせを行ったり、
わざと誤った情報を流してみたり、
被害者が
自身の記憶、知覚、正気を疑うように仕向けるもので、
洗脳の一種でもあります。
この名称は、
ある男が自分の妻に対して
「自分は気が狂っていると思い込ませる」という
筋書きの1944年の映画『ガス燈』に由来しています。
ガスライティングを
用いる人は次のような手法を使います。
1. わざとあからさまな嘘をつく
洗脳者は見え透いた嘘にもかかわらず、
真顔で言い続ける。
あからさまの大嘘でも彼らの言っていることが
「本当なのか?嘘なのか?」
自分でも分からなくなってしまいことこそが狙い。
2. これまでの発言を否定する
洗脳者が「○○」と言った。
確かに自分でもその発言は覚えている。
しかし洗脳者は「○○とは言っていない」と
否定してきた。
一度であれば記憶違いと流せるかもしれませんが、
それが何度も、何度も繰り返された時、
自分を信じることができますか?
自分の知る現実に自信が持てなくなり、
洗脳者のことを信じるようになってしまいます。
3. あなたの身近なもの、大切なものを武器として利用する
洗脳者は
あなたが何を大切しているかを熟知しています。
ですので、まずはそこから攻撃を開始します。
あなたに子供がいるなら、子供がいることでどれほど
人生に損失が出ているだろうかとささやくかもしれません。
あるいは、あなたがこうでありさえしなければ、
もっと立派な人間になれると話すかもしれません。
彼らはあなたの存在の基盤に揺さぶりをかけてきます。
4. 時間をかけて徐々に陥れる
これこそが
ガスライティングが狡猾である理由の1つです。
徐々に時間をかけてゆっくりとあれこれ嘘や偽の情報を吹き込まれ、それが少しずつ蓄積していきます。
非常に聡明で、しっかりと自分を持つ人でも
ガスライティングの魔の手にはまってしまう。
それほどまでにガスライティングは効果的だということです。
洗脳されているなんて思うこともなく逃げることも
出来ません。
5. 行動と言動が一致しない
ガスライティングを仕掛けてくる人や組織に対抗するには、発言よりも行動に注意しなければなりません。
彼らの口から出る言葉には全く意味はありません。
ただのおしゃべりでしかありません。
むしろ問題はその行動にあります。
6. ポジティブな強化で混乱させる
それまであなたのことを
無価値な奴だとこき下ろしていた人が、
今度はあなたの行為を賞賛し始めたらどうでしょうか?
これもまた一層の不安感を覚えさせられます。
あなたは
「Aさんは悪い人じゃないのかもしれない」
と考え直すかもしれません。
これもまたあなたの調子を狂わせる計算された行為です。
全てはあなたから自信を奪うことが目的です。
もしそのようなことを言われた場合、
褒められた内容を思い返してください。
洗脳者の思惑が透けて見えるかもしれません。
7. 混乱させれば弱らせることができると知っている
洗脳者は、人が誰でも安定や正常の感覚を感じていたいことを熟知しています。
彼らの目的はそれをなくさせ、あらゆることに対して
疑問を抱かせるよう仕向けることです。
人間の自然な傾向として、
自分に安定感を感じさせてくれる人や組織には
注目がいくものです。
必然的にその立場に立とうとするのが
ガスライティングを使う洗脳者です。
8. 投影する
彼ら自身に問題行動があるのに、あなたのせいにして
非難する。
何度も繰り返し非難されるために、あなたは自分を弁護しようとする。
こうして加害者自身の行為から注意が逸れてしまう。
9. 人々があなたに反感を持つよう仕向ける
ガスライティングを行う者は人を操るのが得意です。
知人を味方につけては、あなたに反感を抱くよう仕向け
その上で「みんな君が間違っているって言ってるよ」
「みんな君が役立たずだって知っているよ」と
あなたに吹き込みます。
忘れてならないのは、
そうしたことを本当に周囲の人間が話しているわけではないということです。
洗脳者は四六時中嘘をつくことができます。
こうした行為の狙いは、信頼できる人や頼れる人がいないとあなたに思い込ませ孤立状態をつくり、彼らにすがるよう仕向けます。
孤立するほど楽に操れるようになりますので、
まさに思うツボです。
10. 周囲の人々にあなたが狂っていると吹き込む
これはガスライティングに
とって最も有効な武器の1つです。
人々があなたの正気を疑うようになってしまうと、
あなたがガスライティングを行っている人のことを
「危険だ」だの「はめられてる」だのと訴えても、
真面目に取り合ってもらえなくなってしまう。
彼らはそうなってしまうことをよく知っています。
11. 周りの人間は誰もが嘘つきだと言ってくる
家族やメディアも含め、周りの人間は誰もが嘘つきだとあなたに吹き込むことも、
やはりあなたの現実をぐらつかせる手段です。
わざわざそんな嘘を吐くほど厚かましい者などいるはずもない、
だからこの人は正しいはずだ、と信じてしまいそうになる。
だがそれこそが人心操作のテクニックで、
あなたは”正しい”情報を求めてガスライティング行為者を頼るようになります。
しかしその人物が話すことは全てデタラメばかりです。
上記のガスライティングは想像以上に効果を発揮し、
誰でもその被害者になる可能性があります。
虐待者、独裁者、カルト教団の教祖、サイコパスに、
ソシオパス、ナルシストが良く使う手法でもあり、
ゆっくりと効果が発揮されていくため、
被害者は
自分が洗脳されていることにも気がつかないことが
ガスライティングの最も恐ろしいところです。
みなさんもお気をつけください。
本当に信じられる人を1人つくっておくだけでも
対処できますが、その人が
ガスライティング行為者でないことを祈ります。
まえだ治療院 院長 前田諭志