こんにちは、まえだ治療院です。
今回は「APD聴覚情報処理障害」についてです。
聴覚情報処理障害(以下:APD)とは、
聴力は正常(=聴力検査では問題ないと言われる)
であるにも関わらず、
学校や職場などの日常生活場面で聞き取りにくさが
生ずるという症状を呈します。
APDの特徴的な症状
(「APDの理解と支援」小渕千絵、原島恒夫より引用)
・聞き返しや聞き誤りが多い
・雑音など聴取環境が悪い状況下での聞き取りが難しい
・口頭で言われたことは忘れてしまったり、理解しにくい
・早口や小さな声などは聞き取りにくい
・長い話になると注意して聞き続けるのが難しい
・視覚情報に比べて聴覚情報の聴取や理解が困難である
下記は、
APD症状を示す原因別割合について
成人例と小児例を示したものです。
<成人の場合>
●注意欠陥障害
●自閉症スペクトラム障害
●認知的なバランスの悪さ(不注意、記銘力の弱さ)
●睡眠障害
●心理的な問題 など
<小児の場合>
●注意欠陥障害
●自閉症スペクトラム障害
●認知的なバランスの悪さ(不注意、記銘力の弱さ)
●言語発達
●言語環境
●心理的な問題 など
認知的なバランスの悪さとは、
発達障害の診断は受けていなくても、
不注意傾向がある、こだわり傾向がある、思考の柔軟性が乏しいなど、
何らかの特性を示す場合に
認知的なバランスが崩れ、聞き取り困難につながる
可能性があることを意味しています。
また小児の場合は、
複数言語環境下(バイリンガル)におかれている
影響もAPD症状を示す一つの要因となっています。
まえだ治療院 院長 前田諭志