こんにちは、まえだ治療院です。
今回は誰かに監視されていると感じる「注察妄想」
についてです。
「常に誰かに見られているような気がして落ち着かない」
どこにいても人から注視されているのではないかと
考えてしまうことが、
頭から離れなくなり、
被害的な感情を伴いながら強く確信された時、
例えば
「誰かが俺を狙っているんだ。
それでずっと監視しているんだ」と
「間違いない。誰かに見られている」と
なれば注察妄想と呼ばれます。
注察妄想までに至ると行動も病的になっていきます。
部屋から出られなくなったり、
部屋のカーテン、雨戸を常に全部閉めきったり、
行動が進めば、コンセントなどの穴という穴、
隙間もテープで塞ぐなども見られます。
ただ「誰かに見られているような感じ」というのは、
誰にでも起こる感覚で、珍しいことではありません。
特定の条件、一番わかりやすいのは、
制服に着替えて仕事をしている時や、
最近ではハロウィーンのコスプレやイベント衣装など、
「人から見られている」という感覚は
容易に起こります。
ただそうではない状況などで、
見られている(妄想までには至らない)となれば、
根底には
対人恐怖症や不安障害、強迫性障害などが
考えられます。
これは人の心理(防衛機制)が働いており、
自分が過度に人の目を気にするあまり、
「こちらも人が気になるから、
相手も同じように自分を気にして見ているに違いない」と、無意識に思っていることが
原因になっているのかもしれません。
時に人の目というのは
「顔に出来たおでき」のようなもので、
おできを気にしているのは自分だけで、
他人はおできの存在すらも気がついていない
ものかもしれません。
まえだ治療院 院長 前田諭志