こんにちは、まえだ治療院です。
今回は「愛着障害」についてです。
愛着障害はその人の生育環境が色濃くでる障害です。
5歳以前に発症し情緒の障害がおこり、
自分以外の他人に対しての愛着行動が
著しく障害された状態です。
愛着障害は
他人からの接触を素直に
受け入れることができない「反応性愛着障害」と
誰にでもべったりしようとする「脱抑制性愛着障害」があります。
「反応性愛着障害」
矛盾した両価的(好意と敵意)な対人反応を示す。
例えば抱かれているのに視線をあらぬ方向にそらしていたりなど、
慰めかけへの接近を回避・抵抗が入り交じった反応を示す。
情緒反応の欠如、床に縮こまるなどの引きこもり反応、自分や他人に対する攻撃などが見られる。
また慰めかけに対して反応しない臆病さ、過度の用心深さ「凍り付いた用心深さ」を示すものもある。
反応性愛着障害は
著しく不適切な養育、
多くは虐待やネグレクトにより発症し
1)子供の感情面の基本的欲求(愛情への欲求)に対しての無視や厳罰的な親の行動
2)子供の身体的欲求(栄養、住居、身体的安全)の無視や身体的虐待
3)養育者が頻回に変わる(父親がコロコロ変わるなど)
により引き起こされると言われています。
「脱抑制性愛着障害」
乳児期から施設で育てられた子供に起こりやすい症候群(ホスピタリズム・施設症候群)で、
子供の時の愛着は両親、兄弟、その他親しい人と
選択的に向けられるが、
脱抑制性愛着障害では
愛着の対象が拡散しすぎている状態です。
誰にでもべったりまとわりつく行動や、
誰にでも無差別に親しくして注意を引こうとする
行動がみられ、同学年同士での親しい信頼関係が
形成されにくい。
原因の1つには自分を世話してくれる人
(施設のスタッフなど)が頻繁に変わるため、
選択的に愛情を培う機会が失われているから
といわれています。
まえだ治療院 院長 前田諭志