こんにちは、まえだ治療院です。
今回は「ピーターパンシンドローム」についてです。
ピーターパンシンドロームは聞いたことがある人もいるかと思います。
「大人という年齢に達しているにもかかわらず
精神的に大人にならない男性」を指す言葉で
「成長する事を拒む男性」として定義されています。
ここで重要な言葉は「大人にならない男性」
「大人になれない」ではなく
「大人にならない」と言うことです。
ピーターパンシンドロームの男性は
言動が「子供っぽい」という代表的な特徴をはじめ
精神的・社会的・性的な部分で問題を引き起こしやすいと言われています。
また人間的に未熟でナルシストになる傾向を持ち
「自己中心的」「無責任」「反抗的」「依存的」「キレやすい」「ずる賢い」と言った
子供同等の水準に意識が停滞しています。
また価値観は
大人の支配する一般常識や法律をないがしろに
してしまうこともあり、社会生活への適応が
困難になりやすく、孤立していくことが多い
ピーターパンシンドロームは、
あくまでも「少年」であるため母親に甘え、
また甘えたいと思う時は甘えることができるように
演じる傾向がある。
ピーターパンシンドロームに陥る条件としては
近親者による過保護、マザーコンプレックスの延長、
もしくは幼少期のいじめや虐待による過度のストレス
社会的な束縛、孤立、劣等感からの逃避ではないかと
言われています。
ピーターパンシンドロームで問題になるのは、
「大人への仲間入りができない」こと
仕事はもちろんのこと、
異性とうまく話すことができない
家庭内ではそのイライラから暴力的になったりと
社会参加に支障が出てきます。
また理想の女性に対しては
「母性を持ち合わせた人」を
強烈なまでに思い描いており
もちろん「母親のような女性」であったり、
母親的役割を演じてくれる大人の女性
を好むことになります。
ここまでがピーターパンシンドロームになりますが、
ピーターパンシンドロームと言う言葉自体は
正式な病名ではありません。
「そのような人を」指して使われる用語の段階です。
ピーターパンシンドロームに似たような意味で
使われる言葉に「モラトリアム人間」というものがあります。
自分と言うものの確立がどんどんと先送りに
されていくものですが、
ピーターパンシンドロームのように
精神的・社会的・性的に子供のままかと
言われると違います。
また勘違いされて使われている言葉に
「アダルトチルドレン」があります。
これは字面から
「大人になれない大人」「子供のままの大人」
のような印象を受けると思いますが、
本来の意味は
「アルコール中毒の親に育てられた子供が成長して大人なった」
ことをアダルトチルドレンと呼びます。
またピーターパンシンドロームで見られる症状は、
本当の「子供」であれば見られるものですが、
ピーターパンシンドロームは
あくまでも大人の男性の話です。
このような現象には
「ピーターパンシンドローム」
としか呼びようがありません。
ピーターパンシンドロームと言う言葉は
女性には使いません。
同じような意味で女性では自立していくことを拒む
シンデレラ・コンプレックスというものがあります。
まえだ治療院 院長 前田諭志