こんにちは、まえだ治療院です。
今回は突然眠ってしまう
「ナルコレプシー」についてです。
ナルコレプシーは原因不明の症候群です。
重症例では
一度眠ると1カ月間眠った状態のこともあります。
ナルコレプシーの定型的な症状として
[日中の強い眠気と睡眠発作]sleep attack
昼間に起こる短時間の急に耐えがたい眠気におそわれ眠り込んでしまう
仕事中でも数分から数十分眠り込んでしまうもので、
強い刺激で目覚めることができます。
[情動脱力発作]cataplexy
人の情動(笑う、喜び、怒り、驚き、得意げなど)を
きっかけに生じる数秒から数十秒の
体の脱力(筋緊張消失)
カタプレキシーとも言います。
軽い症状では、
下あごが下がる(口が開く)、
膝がガクンと折れる
ひどいときには腰が抜けるように
崩れるように倒れてしまいます。
[入眠幻覚]hypnagogic hallucinations
眠り際に起こる現実感がある幻覚で、
「誰かが部屋に入ってくる」
「誰かが自分の体を押さえつける」などの
視覚性・聴覚性・触覚性などの幻覚です。
不安・不快などの強い情動を伴い、
同時に睡眠麻痺を伴うことが多いです。
[睡眠麻痺]sleep paralysis
いわゆる金縛りです。
起きている状態から眠る移行期に
全身の脱力が起きます。
体は動かすことはできず、
声も出せないため助けも呼べません。
このことから強い恐怖感を覚えます。
この4つの症状に加え、
夜間の睡眠が浅く途中で起きてしまうこと多いです。(中途覚醒)
またナルコレプシーは
情動脱力発作(カタプレキシー)が
あるか、ないかでも分類されます。
寝ようとして「おばけを見た」「金縛りにあった」みたいな人いらっしゃるかと思いますが、
オカルトなどではなく
入眠幻覚と睡眠麻痺の可能性が高いです。
これに加えて、
日中の強い眠気と情動脱力発作が
見られたら注意してください。
ナルコレプシーの可能性があります。
ナルコレプシーは
居眠り病とも言われてしまうことから、
周囲の理解は不可欠です。
あくまでも怠けている、
サボっているわけではないことを
知ってもらうことが必要です。
もちろん薬による治療もありますが、
昼間の眠気に対して「昼寝をする」ことも有効です。
睡魔が来た時に、
ひどい症状の人ではその場で倒れてしまうため、
周囲のサポートは不可欠です。
ナルコレプシー協会や
ナルコレプシーの啓発活動をしている患者団体
「なるこ会」が組織され活動しています。
関心のある方は一度HPをご覧になってください。
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まえだ治療院 院長 前田諭志