こんにちは、まえだ治療院です。
今回は「記憶の宮殿トレーニング」についてです。
記憶の宮殿とは記憶術のひとつで、
「ジャーニー法」や「基礎結合法」ともよばれます。
ハンニバルシリーズのレクター博士や、
シャーロック・ホームズが用いていたことで
知った方もいらっしゃるかもしれませんね。
その歴史は古代ギリシアにまで遡ります。
ある日シモニデスという詩人が出席した宴会で
天井が崩落し、客人のほとんどが犠牲になる事故が起きました。
被害を免れたシモニデスは客人がどこに座っていたかをよく憶えており、
それを頼りに犠牲者の身元を特定したそうです。
この経験からシモニデスは場所と記憶対象を結びつける「記憶の宮殿」を考案したといわれています。
「記憶の宮殿」は長期記憶に適しています。
これは海馬にある「場所ニューロン」の、
憶えやすく忘れにくいという特性を利用しているからです。
皆さんもシモニデスの経験と同じく、
数十年前に行ったきりの友人の実家でさえも、
各部屋や家具の配置などを比較的詳細に思い出すことができるはずです。
さて肝心のやり方についてですが、
まずは脳内に部屋を作ります。
自宅や地元の町をそのまま利用してもよいですし、
架空の場所を創造してもかまいません。
次にその場所をたどる順番を決めます。
例えば自宅を利用した場合は、
玄関→お手洗い→リビング→寝室…というような感じです。
憶えるものが多い場合は各部屋を
より詳細にイメージし、
机やベッドを配置してもかまいません。
最後に憶えたいものを各部屋に置いていきます。
このとき記憶対象をイメージしやすい具体的なものに
変換します。
例えば歴代総理大臣を憶えたい場合は、
初代:伊藤博文→博士、
二代目:黒田清隆→黒→カラス…というように
自分が思い出しやすいものに置き換え、
玄関には博士、お手洗いにはカラス、のように
順番に並べていきます。
記憶対象を全て配置し終えたら、
定期的に脳内を散策します。
反復することで記憶がより強固なものになっていくことでしょう。
実際に私もやってみましたが、
数十項目がすんなり頭に入り、
必要な時にはすぐ思い出すことができました。
興味のある方は一度試してみてはどうでしょうか。
まえだ治療院
ピラティスインストラクター/
姿勢改善アドバイザー 前田静香