こんにちは、まえだ治療院です。
今回は、うつ病について
その中でも「非定型うつ病」についてです。
新型うつ病と言えば、最近では聞いたことがあるって方いらっしゃると思います。
正式には「非定型うつ病」といいますが、
数々の別名があります。
先ほど言った「新型うつ病」から
「現代型うつ病」「未熟型うつ病」「回避型うつ病」
「逃避型うつ病」など
現代人が抱えるストレスに起因した呼び名でもありますし、「わがまま」「なまけ」などの印象を受ける呼び名
でも呼ばれています。
しかし非定型うつ病は単なる「なまけ」である。
と断定してしまっていいのか?
非定型うつ病の症状についてと、
最近になって言われている本当の原因?
についてお話出来ればと思います。
そもそも一般的な「うつ病」ですが、
なぜなるのか、原因がはっきりわかっていない
と言うことをご存じでしょうか?
元々のその人の性格もありますが
よく過度のストレスから発症や
ショックな出来事があり発症など
確かに「きっかけ」になり得るものですが、
それだけでは、
うつ病の発症の原因の説明ができないのです。
なぜなら、
同じ境遇の人が、全員うつ病を発症するのか?
と言われるとそうではないからです。
これを内因性のうつ病と呼びます。
ただ誰にでもどの世代にもなる可能性があり、
「なるときはなる」
自覚しているストレスがなくても、
うつ病になってしまう時があるのです。
その中でも非定型うつ病はストレスが原因の
「心因性」と言われています。
非定型うつ病について、
ここからは現代臨床精神医学の記載を交えて説明します。
非定型うつ病は、
人格面の未熟さを主な要因と考える立場であり、
典型的な例を挙げると、
患者の多くは幼少期から保護された環境に育ち、
葛藤や欲求不満の経験が少ないので、
依存的・わがまま・自己中心的な人格に育ち、
ストレスに対する耐性が低い。
その一方では、プライドが高く、自己愛的な傾向が強い
就職により社会に出て、
義務として与えられた仕事、
その成果を絶えず評価されることになります。
自分の評価が「十分な仕事をしていない」と批判される環境に置かれる時も必ずあるのですが、
それに対して適応することができず、
困難な状況に対して「回避する」
仕事で言えば会社を休むことになります。
毎朝仕事に行こうと考えると憂うつになり、ふとんから
出ることも出来なくなり、そのまま休んでしまう。
意欲の低下状態であるとも考えられており、
実際に、ふとんから起き上がろうとすると、
体が鉛のように硬く重くなるように感じる
鉛様麻痺と言う症状が見られることもあります。
また従来のうつ病と非定型うつ病には症状に違いがあります。
気分が落ち込む「抑うつ」ですが、
気分は一日の中で変動があり、日内変動と言われます。
うつ病では、
朝から午前中にかけてもっとも気分が落ち込む
夕方になるにつれて、軽快していくと言われています。
これを「朝刊シンドローム」と言われたりします。
非定型うつ病では
夕方から夜にかけてもっとも気分が落ち込んでくると
言われています。夜に一人泣いてしまうなど
これは「夕暮れうつ病」とも言われます。
またうつ病では、
自分を責めてしまう(自責の念)
睡眠障害(不眠)
食欲・体重の減少
全てに無気力・集中できない
など
非定型うつ病では
他人のせいにする(他罰的)
睡眠障害(過眠)
食欲・体重の増加
自分の好きなことには積極的
など
真逆の症状が出ることでも知られています。
ただ一番印象的な特徴は
「非定型うつ病は仕事以外は元気」と言うことでは
ないでしょうか?
仕事は休んでいるけど、
趣味に没頭していたり、昼間にジムで運動したり、
旅行に行っていたりなど、
仕事を休んでそんなことをしているとなれば、
会社や同僚はもちろん怒ると思いますし、
それこそ「仮病」ではないかと
誰でも思うと思います。
また非定型うつ病は
従来うつ病のように薬物療法があまり有効ではありません。
「薬が効かない」ことが多いのです。
では尚更「病気ではなく、なまけているだけでは?」
となると思います。
確かに「うつ病」の名を借りて
なまけている人は事実存在します。
診断書を提出して、休職
休職期限が終わり、一日だけ出勤して
また診断書をだして休職
を繰り返している人など
上記に書かしてもらった現代臨床精神医学の言う
非定型うつ病の内容もどちらかと言うと「なまけ」を
間接的に指摘しているような内容です。
ただ「なまけ」ではなく、
本当の「非定型うつ病」は存在します。
それは
「本人がこの状況について心底悩んでいる」と
いうことです。
みなさんも忘れてはいけないのが、
非定型うつ病は「うつ病」です。
うつ病と言うぐらいですから「自殺」の可能性は、
必ずついてきます。
事実、毎年の自殺者数の中に「非定型うつ病」の人が
含まれていると言うことです。
そこが「なまけ」との大きな違いではないでしょうか?
非定型うつ病は、「なまけ」ではなく、
「怠け者と同じ扱いになってしまっている疾患」
なのです。
その中で最近、
「非定型うつ病は精神病ではないのではないか?」
と言うことが言われています。
うつ病は脳内のセロトニンなどが関与しており、
薬で脳内の伝達物質などをコントロールすることで、
回復が見られてきます。
ですので「脳」に原因があるのですが、
非定型うつ病は従来のうつ薬による改善もあまり見られないので
「脳が原因の疾患ではないのではないか?」と
なりました。
非定型うつ病になる原因、
それは「脳」ではなく「首」にあるのではないか
と言われています。
これは東京脳神経センター理事長の松井氏による説です。
非定型うつ病は首を原因とする
「頸性神経筋症候群」と命名しました。
交通事故の外傷、後遺症はもちろんのこと
パソコン、スマホの普及により、普段から前屈みの姿勢は首の筋肉に負担を与えます。
そうなると自律神経が乱れ、
頭痛、めまい、微熱、疲労感、ドライアイ、胃腸の不調
など、多くの体の不調が現われます。
そして最後には、気分の落ち込みや不安、やる気の喪失が出現するようになります。
この状態が「頸筋症うつ」と呼ばれる状態です。
非定型うつ病と言われていた人たちに、
首の治療を行ったところ、約90%の人は
3週間でうつ症状が消失し
3ヶ月で体の不調が消えていきました。
この事から、薬ではよくならなかった非定型うつ病は
首を治療することで効果的な治療結果が証明されました。
まえだ治療院は、
体も心も対応可能の施術院です。
メンタルからくるうつ病の心理カウンセリングはもちろんですが、
首からくる非定型うつ病を整体で対応できます。
この記事を読んで心あたりのある方は、
お気軽にお問い合わせください。
これは余談になりますが、
従来のうつ病も脳の病気ではなく「腸」の病気ではないかと言われています。
うつ病はセロトニンの減少により起こる症状です。
しかし脳内で作られるセロトニンは少量であり、
8割以上は腸からセロトニンが分泌されています。
たしかにうつ病になると胃腸の障害は出てきます。
他にストレスでも胃腸にでるもので、過敏性腸症候群など、
うつ病治療に腸内環境を整えて、菌を操作して治療する
方法の実験も最近成功したところです。
まだ確証したものではありませんが、
「腸内環境が整っている」
こと自体にデメリットはありませんので、
お腹の中のことも気にかけてみてください。
ご参考までに、
まえだ治療院 院長 前田諭志